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天草島むすび。未来大橋とキビルフェス

ふるさと住民の木下です。気づけばもう3月末、天草ふるさと住民noteも今年度最後の投稿となりました。だからというわけでもありませんが、今回は「結/むすび」の話題をお届けしたいと思います。

遠くの熊本より近くの鹿児島・長崎⁉︎


せっかくなので、天草諸島をちょっぴりおさらい。
天草諸島は九州の西側に位置し、熊本と鹿児島と­­­長崎の海域に浮かぶ120あまりの島々の総称です。天草下島(しもしま)と天草上島(かみしま)、御所浦島、牧島、通詞島、産島などは熊本県天草市。大矢野島や松島、野釜島、維和島、湯島などは熊本県上天草市。長島や獅子島は、鹿児島県出水市に属しています。とはいえ、今の行政区になったのは明治〜平成にかけてのこと。歴史や文化の側面で見ると、「天草諸島」としてとらえるほうが腑に落ちることもたくさんあります。

「天草五橋」開通後、「島」という点の集合体だった天草は、陸続きのような感覚に変わっていきました。それでも私にとって天草は今も、熊本県の一部というよりも、海でつながるいろんな地域の文化が息づく島。「遠くの親戚より近くの他人」ではないけれど、「遠くの熊本より、目の前の鹿児島・長崎」のほうが身近に感じるのは、もしかしたら下島民ならではの感覚なのでしょうか?

下島北部の「本渡海水浴場」から見えるのは、長崎県の島原半島と普賢岳
下島西部の鬼海ヶ浦の沖合に望むのは、長崎県の野母崎半島
長島の針尾公園から見た天草諸島

そんな天草諸島からお届けする今日の本題は、「島むすび」。実はこの春、天草諸島に大きな島むすびの出来事がありました。ひとつは「天草未来大橋」の開通、もうひとつは4年ぶりの開催となった「キビルフェス」です。

上島と下島をつなぐ3つ目の橋誕生!
自動車専用の「天草未来大橋」


2023年2月25日、天草に新たな橋が誕生しました。天草上島と下島をつなぐ自動車専用橋として生まれたこの橋は、天草のより良い未来に向けた架け橋となるようにという願いを込めて、「天草未来大橋(あまくさみらいおおはし)」と名付けられました。


天草上島と天草下島の間を流れる「本渡瀬戸」は、およそ5kmの細長い海峡です。不知火海と有明海をつなぐこの瀬戸は、古くから、長崎や八代、鹿児島をつなぐ最短の海上ハイウェイとして、重要な役割を担ってきました。

本渡瀬戸のいま。手前が本渡瀬戸大橋。奥は「瀬戸歩道橋(復旧工事のため全面通行止め)」

北前船のルートに沿って日本各地へと伝播したハイヤ 節のルーツ「牛深ハイヤ」の一節には、本渡瀬戸の風景が歌われています。 

    ♪えーさ 牛深三度行きゃ 三度裸   
    鍋釜売っても 酒盛りゃしてこい
    戻りゃ本渡ん瀬戸 徒歩渡り(かちわたり)♪


(ハイヤの歌詞やルーツ、各地への伝播など、詳しくはこちら)
      ↓

今昔のさまざまな風景を生み出してきた本渡瀬戸にこの度、生まれた「天草未来大橋」は、橋長1,148m(幅員9.5m)の長い橋。天草市中心部と熊本都市圏を結ぶ全長約70kmの地域高規格道路「熊本天草幹線道路」の一部でもあります。
朝夕や休日に渋滞が多発していた「天草瀬戸大橋」の渋滞緩和と、災害時の代替路としての期待もかかる天草未来大橋。車専用ルートとして生まれた橋ですが、開通直前の記念イベントでは、ウォーキングやサイクリングで多くの市民が渡り初めをし、喜びをわかちあいました。


下島と長島をつなぐ「キビルフェス」


もうひとつの「島むすび」といえば、3月12日に開催された「キビルフェス」。フェリーでつながる天草下島(熊本県)と長島(鹿児島県)で、同時開催されるイベントです。2015年のスタートから年々進化をつづけ、4年ぶりの開催となった今回の出展者数はなんと延べ67のお店が出店する一大マルシェになっていました。

オープニングは、天草の祝い事恒例の「もち投げ」で大盛り上がり


当日はフェリーの往復料金が500円だったこともあり、フェリー乗り場も大行列。今回は、私も牛深港側の出店者として参加させていただいたのですが、フェリーがつくたびに人の波。「長島から」「出水から」というお客様もたくさんお越しくださって、びっくり&感動の連続でした。


世代や性別、住んでいる島を超えた「見えない絆」を、会場のいたるところで感じます。ちなみに、キビルフェスの語源となっている「キビル」は、九州の方言で「結ぶ/しばる/つなぐ」などを意味する言葉。その意の通り、島と島、人と人、ものやことやときまでも、結わえてさらに織り上げる、そんなイベントでした。

たくさんの皆さんが支えてくれる輪のなかに、今回初めて出店者側としていさせていただけたことに、心から感謝しています。実行委員会の皆さん、サポートスタッフの皆さん、本当にありがとうございました。




そうそう、サポートスタッフといえば!早朝の牛深会場には駐車場整備に駆り出されたこんな人の姿も。誰だかわかりますか?
   ↓

同じくふるさと住民で、このnoteメンバーでもある可知くんです。実は、これまでオンラインミーティングでお会いしたことはあったものの、リアルに会うのは初めて。あまりにもうれしくて、思わず「わー!可知君っ!」と駆け寄ってしまいました。

(可知君の取り組みはこちら ↓)


島むすびから始まる○○

まさに、「島むすび」の意味と喜びをかみしめた春。可知君たちもそうですが、これまでと違った形のご縁や取り組みが、いろんなところで芽吹いているのを耳にします。
このnoteはもちろん2023年度もつづいていく予定なので、さまざまなふるさと住民の視点や言葉で、天草諸島の芽吹きをお伝えできると思います。

どうぞお楽しみに!!



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直近のお楽しみといえば、忘れちゃいけない「牛深ハイヤ祭り」!
今年は4月14日〜16日にかけて行われます。総踊りや道中踊り、船上パレードなども華々しく行われるので、イベント情報のチェックもお忘れなく!



海彩館から徒歩2分の交差点には可知君たちの「牛深BASE」も。
いろんなチャレンジが繰り広げられ、天草の胸熱スポットになりつつあるので覗いてみてください




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