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「困りごと」×「できること」でパワーアップ!「アマクサノサール」はじまりました!

相変わらず、熊本と天草を行ったり来たりしている木下です。(子育ての都合で)まだ完全Uターンが叶わぬからこそ、天草に根を張って着実に地域を作ってくださっている皆さんのことがことさら眩しく見えるこの頃。だけど、今この立場だからできることを、焦らず続けていこうと思っています。そんななか、ひょんなことから、ステップアップセミナーなるものに関わる機会をいただきました。


みんなでパワーアップ大作戦!?

男女共同参画課が主催し、年に1度、さまざまな講師を招いて開催されているというこのセミナー。女性の社会進出を応援するのが最大の目的ということで、今年はNHKを早期退職し、天草にIターンした後藤さんに白羽の矢が立ちました。そしてその後藤さんからのお声かけで、天草内外の女性7名がコアメンバーとなり、新たな企画を考えることになったのです。


左から、「まきピアノ★エレクトーン教室」講師として天草各所で音楽ひろばや健康おんがく教室を開いている松下まきさん、熊本県内各地で人材育成や女性活躍促進のほか中小企業の支援などにも携わる「株式会社きらりコーポレーション」の永野久美さん、「一般社団法人天草1000年の人と土の営み」で山林や農地を楽しみの場に変える活動に取り組む後藤千恵さん(日大客員教授、立教大講師)、苓北町で「クリナムハウスふれあい食堂」なども開く太田美恵さん、「山カフェばってん」を営む傍ら「森のがっこうぱれっと」として地域&子ども食堂や男女の出会いの場などもつくる松田美司子さん



天草市立図書館なども入っている「天草市複合施設ここらす」の一室で行われた顔合わせに行ってみると、後藤さん以外の皆さんも、どこかで名前やお取り組みを聞いたことのある方ばかり。なんと即興の歌が飛び出したりもして、何とも楽しい顔合わせ会議になりました。

それぞれの仕事や家事の合間をぬって、zoomやLINEで打ち合わせをし。たどりついたのは、誰かの「困っていること」「得意なこと」「できること」を重ね合わせれば、何かの解決につながるのではないか!?というもの。全3回のセミナーは、体験のシェア会やワークショップへと変わり、“みんなでパワーアップ”大作戦!なるものがスタートしました。

個人的には「女性ガー」「男女共同参画ガー」みたいな雰囲気が苦手(苦笑)。性別やライフステージの異なる人たちの価値感がフラットに集える雰囲気を醸成できるといいなとも思いました。

とまらないペンとおしゃべり。宝物がザックザク

20名ほどの参加者が集まり、初回のシェア会から和気藹々とした雰囲気でスタートしたセミナー。それぞれに育児や介護、移住、地域づくりでの苦労を重ねた人たちや、そうした経験を踏まえて支援活動をしている人たちが多かったこともあり、自己紹介だけでもかなり濃密な時間になりました。


好きなこと(できること)と困りごとをかけあわせたら、プラスの化学変化が生まれるのでは?という発想で、天草の「いま」を6つの視点から見つめてわかちあうワークショップ



全3回すべての参加は難しいという方もいましたが、事前アンケートも含めて「得意なこと」「好きなこと」「困っていること」を持ち寄るワークショップもまた大盛り上がり。ペンがなかなか止まりません。

2回目のセミナーで出てきたアイデアをグループごとに取りまとめ、3回目のセミナーでは、天草市の馬場市長の前でプレゼンする機会もありました。

すでに各地で繰り広げられてコミュニティスペースなどで、多世代が交流できるイベントを提案
オール天草を目指してまずは天草市と苓北町がタッグを組み、公民連携やいきがいの輪を広げる
地域の人=様々なジャンルの達人たちに学ぶ「笑楽校(しょうがっこう)」で世代間の学び合い

凸凹や困りごとを抱えたこどもやそのご家族のための支援のありかた、“孤育て”になりがちな家庭のサポート。子ども食堂から一歩進んだ地域食堂のありかたと経済も含めたつづけかたの模索。高齢者の役割づくり。空き家のいかしかたと、空き家になる手前のアプローチ。各地でひらかれている通いの場やコミュニティスペースなども活用した、世代・性別を問わない地域の居場所づくり。行政と民間のつながりかた etc. 

飛び出したキーワードの多彩なことといったら!後半の参加者と市長とのセッションでも深い話題が飛び交い、天草の実践者の多さや、取り組みの時間軸の長さにあらためて驚き、感銘を受けたりもしました。

3回目のセミナー&セッションを終え、天草市の馬場市長(前列中央)を囲んで記念撮影。ちなみに、後列右端の「NPO法人子育てネットワークわ・わ・わ」代表 澤田福美さんもコアメンバーのおひとりです。

3回のセミナーが終わっても、参加者やコアメンバーの間では、これをセミナーの場だけで終わらせるのはもったいない!という声が多かったのも印象的でした。

のさりでつながる「アマクサノサール」

それぞれの「できること」や「困りごと」をつないだら、あったかくっておもしろい輪が広がりそう。そんな予感をリアルに広げていくために、LINEのオープンチャットがスタートしました。その名も「アマクサノサール」です。



きっとこれをお読みのふるさと住民の皆さんなら、ピンと来た人も多いはず。そう「アマクサノサール」は「のさる」「のさった」から来た造語。「のさり」は、天からの授かりものや自然の恵みという意味を持つ天草の方言です。旬の食べものを思いがけずいただいたときにも使いますが、役割をいただいたり、思わぬ苦難がやってきたときにも「あん人はのさっとる」みたいな表現をしますよね。今回のステップセミナーに集った人のなかには、すでにたくさんの役割を担っている人も多く、自らの苦難を乗り越えた経験をいかして誰かをサポートしたいという人もいました。誰かののさりが他の誰かののさりとなって、ぬくもりとともに共助の輪が広がるような、そんなきっかけになれば・・・そんな思いから、つながりの小さなタネをちりばめる場所として、「アマクサノサール」と名付けました。

【アマクサノサール】
人生は凸凹だからおもしろい。うれしいことも楽しいことも、そうでないことも、のさったアレコレをわかちあえたら、きっともっとあったかい。「アマクサノサール」は、天草ののさりの精神から生まれた、ともにつながり、ともに支え、ともに育むプロジェクト。天草のくらし・子育て・介護・家族・仕事・地域など、日常にあふれる困りごとをわかちあい、それぞれの「できるしこ」でサポートしたり、つながりの力でよりよい変化を育みたい有志たちが集ってうまれました。

LINEのオープングループ「アマクサノサール」より


子育てや介護・福祉をはじめ、くらしにうれしい情報だけでなく、皆さんからのクチコミなども大大募集中!合言葉は、見ざる言わざる聞かざるの逆をいく、「見るサル、聴くサル、話すサル」です。世代や性別にとらわれることなく、ゆるやかなコミュニティを描いていければと思っています。もちろん、いつかUIターンをしたいなと思っている方や、いつも心を寄せ合う「ふるさと住民」のみなさんのご参加も大歓迎です。

オープンチャット「アマクサノサール」
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