天草の古民家で郷土料理を楽しもう!
自己紹介:熊本県天草(あまくさ)出身の赤木 京子です。私は天草高校を卒業して、進学のために東京へいきました。そのまま東京で就職をして、海外へは13ヵ国、2年半ほど、ヨーロッパを中心にひとりで旅していました。独学ですが、日常英語は話します。現在は、東京で介護福祉士の仕事をしています。
私は、天草市以外に住むひとが天草を応援するために登録している天草市ふるさと住民の広報部員です。東京にいながらも愛する天草を応援するために、PRのお手伝いをさせていただいています。
天草市地域政策課が立ちあげた、この記事の土台である天草ふるさと住民noteをとおして、天草に興味をもっていただきき、天草へ足を運んでくださるキッカケになったら嬉しいです。
天草市ふるさと住民は2023年4月現在、登録者数は550人を超えています。それだけ、天草を応援したい方がいるのだと思います。
※地域政策課より、天草ふるさと住民noteのライター募集中とのことです!
天草市ふるさと住民の登録についてはこちらです↓
今回は、天草に3つのホテルと古民家の郷土料理店を営む、有限会社 山藤屋(やまとや)の山下 國人 社長に会いに行きました!
先々代から受け継がれた旧旅館を古民家にして継承したことや地産地消についてなど、21年前に山下社長が執筆された記事をご紹介いたします。また古民家を再生した記事もお知らせいたします。ぜひ、ご覧ください!
農業と私
MY PROPOSITION
百姓百品 食文化と20㎞の経済
--「月刊農業くまもと『アグリ』2002年12月号」より山下社長の執筆--
山下 國人(やました くにと)社長の略歴
昭和23年旧本渡市生まれ。青山学院大学経営学部卒業後、旅行会社勤務。
父死亡のため帰郷し、家業のやまとや旅館後継ぎをへて天草プラザホテル、プラザホテルアネックス、茶寮やまと家、ベルメゾンを開業。
平成4年にプラザホテルアネックスを開業したのを機に、60年続いた実家の『やまとや旅館』を廃業しました。母が高齢で、女中さんのなり手もなしで、昭和9年に建てられた旧旅館は物置同然になっていました。何とかしなければと考えていたのですが、以前、叔父が言っていたことを思い出しました。
「じいさんがつくった『やまとや』は良か木ばつこうてあっとぞ」
それならばと、天井や床、壁などを取り払い、屋根と梁と柱にしてみて思いついたのが、小屋組みを見せる古民家を再生させた料理屋でした。今では古い家屋は壊されるばかりです。「新築した方が安かぞ」などの声が聞こえましたが、三代70年の歴史遺産は金では買えません。平成10年、『茶寮やまと家』としてオープン。建物は昭和初期の風情を残し、料理は天草の新鮮な魚介類だけでなく、天草らしい郷土料理を工夫することが第一の目標でした。
十数年前にイタリアの片田舎で伝統的食文化の崩壊に危機感を持ったレストランの主人がスローフード運動を起こし、地方小都市のレストランでは地元の農水産物や加工食品だけを使用した伝統料理に自信を持ち、それが地域経済に貢献していることなどが知られています。イタリアのように「20kmの経済」を大事にするか、日本のチェーンレストランのように「グローバル経済」を優先し、世界中から安くて良い材料を仕入れて経営するか。地方の小都市本渡の飲食店であれば、結論はイタリア方式がよし。
さて、実行するとなると、問題点も多くあります。地元産は値段が高い、種類が少ない、常時ない、配達ができない、連絡がとれない等々、小規模農家でつくる生鮮食材であればあたりまえのことがはっきりと見えてきました。農家にお願いして生産や流通を高度化してもらうか、それとも消費者である飲食客に納得していただくか、難問です。そんな中でも、『茶寮やまと家』では手造りのみそやしょう油などを地元加工グループや生産者から提供していただき、開店時より大変好評を得ています。
医食同源、身土不二に加えて地産地消、土産土法。お隣の中国や韓国でよく使われる熟語もあれば新しい造語もありますが、これからの食のキーワードではないでしょうか。現在のBSE、(いわゆる狂牛病)、産地偽装、違法農薬使用や環境ホルモン等の食品の安全性に関する問題の多くは、農業のグローバル経済化の中で起こっています。
五十路になって、今しきりに亡父のことが想い出されます。半農半宿で農作業が好きでした。「百姓百品。百姓は百種の作物ばつくりきってこそ百姓と言わるる」「農業のごて難しか仕事はなか。頭と体力の両方なかとできん。相場や流通、なんでん知っとらんば農家はされん」
営農家と飲食店。お互いに議論しながら、「地産池消」といきましょう。
地元の山海の幸をたっぷり使っためずらしい天草の郷土料理
--「月刊農業くまもと『アグリ』2002年12月号」より引用--
昭和10年に開業し、平成4年に惜しまれながら廃業した「やまとや旅館」が郷土料理店として生まれかわったのは平成10年のこと。天井や床、壁を取り払い、旅館を開業した先々代が材にこだわった柱や梁をあえて見せることで、昭和初期の見事な館がよみがえりました。
今年(2002年)は内装と外装を一新して、従来よりも一段と「古民家」の風情が漂います。内装は珪藻土の塗り壁になり、クラシックな雰囲気を醸しています。
料理は地産地消、医食同源、身土不二をキーワードに、地元天草産の肉、魚、野菜や熊本県産の素材にこだわったものばかり。自家製一夜干しやだんご汁がセットになった「むかしのご飯」や、ジャガイモで作る団子が入った「せんだご汁」、包丁の裏で団子を伸ばしてつくる「押しぼうちょう」など、めずらしい天草の郷土料理が人気です。
『茶寮 やまと家』の天草郷土料理
古民家は天草の風土を伝える大切な宝物
--旧やまとや旅館とは別に、古民家を再生された時の記事を引用--
自分の代になってビジネスホテルに変えてしまったことを情けなく感じていました。そこで、旅館の建物を生かした郷土料理の店としてオープンすることに。それが評判になり、古い建物を現代に再生する事は人を引き付けると感じたんです。
古い建物を残すことは、天草の風土を後世に伝えること。昔は、土地で育った木で家を建てていましたから、使われている木材も地域によって違います。また、天草の建物は雪深い地域の建物と比べると梁や柱に使われる部分が細い。天草は台風がよく通る地域ですから、平屋で風通しを第一に考えた間取りになっています。新築の家で分からないことでした。
消えてしまう前に、再生して本物の宝物にしたい
"地産地消"は、食の部分では浸透してきましたが、建物も同じだと思います。古民家の再生は、贅沢でもあるし、無駄なことかもしれません。しかし、「古民家は残さないと後悔する」と考えます。
"天草は日本の宝島"という天草観光のキャッチフレーズがあります。その宝の一つは、古民家。島民の生活を刻んできた家を、朽ち果てる前にどうにかしたい。誰かが行動を起こすのを待つより自分で行動し、その結果を見た地元の人に古民家の価値を理解してもらいたい。
天草の郷土料理を食べに『茶寮 やまと家』へ
この度は、山下社長に初めてお会いしましたが、とても親切にご対応くださり、天草のひとならではの優しさを感じました。また『古民家の再生』『地産地消』『歴史』『文化』の大切さについて学べたことをありがたく思います。
今回も天草の方々のお陰で、1人では成し得ない記事ができました。それは、山下社長、みつばちラジオの嶋田さんの協力があったからです。
天草には、天草弁で「よかよ」=「いいですよ」と受け入れてくださる方が沢山います。そして、天草では"かけがえのない人"との出会いが、きっとあります。
是非、『茶寮 やまと家』の古民家で郷土料理を食べに、天草の温かいひとに会いに、天草へ足を運んでみてはいかがでしょうか。
山下社長の会社である有限会社 山藤屋(やまとや)のページです↓
ぜひ、天草のご宿泊・お食事にご利用ください!
天草宝島観光協会のページです↓
情報をゲットして、ぜひ、天草に来てください!
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