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子育てに欠かせないだっこひもに熊本・天草伝統のものがあるらしい!

こんにちは。天草ふるさと住民の渡邉です。
うちは小さい子どもがいる絶賛子育て世代真っ只中なのですが、そんな子育て家庭の三種の神器の一つに「だっこひも」があります。世の中にはたくさんの種類のだっこひもがあり、初めて子育てをされる親御さんは悩みの一つになるかもしれません(自分もそうでした…笑)

普段は東京にいるのでお店で試させてもらったり、パパ友・ママ友からいろいろを勧めてもらっている中で、”「天草伝統のおんぶ紐をおしゃれに進化させたもの」があるらしい…”ということで初めて知ったのがgran moccoでした。

今回はそんな天草伝統のだっこ紐をプロデュースされている田代さんにご縁をいただきインタビューをお願いしました!ぜひ若い世代の人たちに見て欲しい!


もっこは天草の生活から生まれた

今回はご縁をいただきありがとうございます。
そうですね。私も夫もダイビングが大好きで。特に天草の海が好きだったんですよね。なので若い頃は月に何度も潜りに行っていました。それこそ、海の近くに住みたいなと移住を考えていた時もあったくらいです。

お話をうかがった田代さん

天草出身の友人もできてきて、そんな友人を通じてもっこの存在を知りました。天草の特に南の天草町や牛深などで畑や海での仕事中に子どもが寒くないようにと布団に紐を縫い付けて、おんぶをサポートする道具を使っていたと。他の抱っこ紐とは違い、赤ちゃんとの顔の距離が近いですし、ぎゅぎゅっと密着度が高いため赤ちゃんが安心して身を委ねている感が自分にも伝わり、これはいいなと。

でもこんな素晴らしいものがなぜ他の地域には知られていないんだろうと天草の方々に聴いてみると、「これ(もっこ)って他の場所では使われていないの?」と驚きの表情だったんです。昔の天草の人にとってはもっこが当たり前すぎて他の地域も使っているだろうと話題にすることもなかったようなのです。携帯やSNSもなかった時代ですから、なかなか情報の広がりもないですよね。なのでせっかくならもっこのこの良さを全国に広めたい!ただ赤ちゃんの命を預かるものなので中途半端なことはできないと会社を立ち上げてスタートさせました。

天草の海をバックに

子ども一人一人の成長に合わせて

製品化するまでの開発は大変でした…(笑)
天草の知り合いのおばちゃんに型紙をいただき、何度も試作品をつくり、縫製の強度や布の感じなどを一つずつ試していきました。機能性はもちろんのこと、子育て世代のみなさんが様々な場面で使えるようにとデザインにもこだわっています。

そうやってできたgran moccoですが、子ども一人一人に合わせた微調整が可能なシンプルな構造の分、慣れるまで苦労される方もいらっしゃったので、youtubeには結び方についても解説動画を載せました。昔は手取り足取り教えてもらっていたのでしょうけどね。なので子どもの成長に合わせて、結ぶ強さや位置を調整できるのはmoccoの本領発揮の部分ですよね(笑)

実際に使っていただいた方々からも、「何種類も抱っこ紐を試したけど、ようやく理想のものに出会えた」「赤ちゃんとの距離が近いことが嬉しい」などありがたいコメントをいただきます。
また深夜にオンラインストアで購入してくださる方もいて。「赤ちゃんが寝つかず、藁にも縋る思いで買っていただいたのかな…」と心がぎゅっとなり、早く送ってあげなくちゃという使命感を感じることもあります。
天草発のおんぶ紐だからこそできる限り天草のものでと、製造においても天草の協力会社と連携してやってきています。

子どもとの距離を大切にする文化を世界へ

私たちは抱っこ紐という製品を広げているだけではなく、天草由来のもっこから始まる子どもとの距離の大切さを伝播させたいと思っています。地道ではありますが、そんな思いに共感していただいたお店の皆さんから置いてもいいよと連絡をいただくととても嬉しいです。また日本国内だけでなく世界にもこのもっこ文化を広めていきたい。それは野望ですね(笑)

デジタルの時代なのでなんでも数値化されてしまう世の中ですが、人と人との関係はアナログだし、もっこのアナログだからこその安心感はこれからも残し続けていきたいです。

選ぶことは自分の生き方を表現すること

(インタビューを終えて…)
自分も子育て世代でありながら、このgran moccoに出会う前はもっこのことは知りませんでした。帰省の際に「もっこ、なつかしかねー」と言われたことでその存在を知ったのは今でもよく覚えています。育児で必要な道具かもしれませんが、その裏側には天草の人たちの生活や想いがこんなにもあったんだと気づかされます。

世の中には抱っこ紐一つとってもたくさんの種類がありますが、そこから何を選ぶかはその人次第。様々な”選ぶこと”が自分の人生を表現し、彩りを加えることにつながります。その選ぶ基準の一つとして”天草を応援したいから”というものがあってもいいんじゃないかと感じました。

取材協力:gran mocco

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