天草には女性の働きやすい職場を目指す こころ温かいお母さんがいる!
自己紹介:あまくさ出身の赤木 京子です。私は熊本県の島である天草でうまれ、天草高校を卒業して英語の専門学校に行くために東京へ行きました。東京で就職をして、海外へは13ヵ国、2年半ほどひとりで行き、フランス、パリは1年間滞在していました。現在は東京で介護福祉士の仕事をしています。
東京にいながらも愛する天草を応援するために、天草市がつくった天草市ふるさと住民の広報部の一員としてPRのお手伝いをさせていただいています。天草ふるさと住民noteの記事を通して、天草に興味をもっていただきき、天草へ足を運んでくださるキッカケになったら嬉しいです。
天草の方を紹介する為に、実際にインタビューして来ました!
今回は、熊本県天草市有明町下津浦で食品加工、受託商品の製造をされている食の天草にじ 代表 本田晴美さんをご紹介いたします。
食品加工を始めたきっかけ
約14年前、自宅で子供達に晩柑(バンカン)を搾って飲ませたり、ゼリーにして食べさせているうちに、ジュースやゼリーを商品化にできないかと主婦同士で考えたことが始まりと本田社長は話します。
そして、廃校となった中学校の給食室を増設し、整えて、お店と加工場を造ったそうです。
食の天草にじのコンセプト
・諦めない精神
何もベースがない状態から食品加工業を始めて、売れるまで(自分達の給料がでるまで)にはどうしても3年から5年の歳月が掛かったそうです。
立ち上げてから3年目の頃、主婦でもある従業員から、子供達が一番手の掛かる時期でパートにも行っている中に「自分達は無理だ。」という話が出たそうです。
「でも私は止めたくなかった。」と本田社長は仰ります。
それは、主婦である私達が食べたい物、飲みたい物、使いたい物を作り出したから、商品が自分達の子供のようで失くす事は出来なかったと熱く語ります。
そして、最初に出来た商品にラベルを貼った時、「嬉しくて涙が出た。ラベルを貼った感触を14年経った今でも覚えている。」と話します。
・従業員への思い
一人では何も出来ないけれど、従業員に恵まれて、お陰様でここまで続けられていると仰ります。そして、みんな真面目で無駄な動きがなく、頑張ってくれているから私も頑張れるし、やりがいがあると話します。
・農家さんへの思い
原料の晩柑やデコポンは、本田社長自ら農家さんから買付けしています。
どの農家さんが作った果汁なのかを自分の中で全て把握している事には自信があると胸を張って話します。
そして、農家さんが天草の土地で懸命に作られた産物を無駄なく頂きたいと思いを述べます。
添加物・保存料は使わない
本田社長は「どうしても添加物を入れたくなかった。」と力強く話します。
そして「簡単ですよ。添加物を使えば、カビは生えないし。でもそうじゃない。添加物を入れなくても美味しい物は作れる。」と言われます。
以前、固まり易い食品添加物のゲル化剤を使って、飲むゼリーを作ったそうです。しかし、日にちが経ってゼリーを飲むと薬の味がしました。この為、寒天を使用して、無添加の飲むゼリーに1、2年掛けて改良されたそうです。
無添加にこだわるがゆえの悩みが、時間経過に伴う見た目の変化です。「味は変わらなくても、色の鮮やかさが失われてしまう。だからこそ、できたてのものをフレッシュなうちにお届けしたい。」そんな思いから、本田社長はネットショップでの直販にも力を入れています。
将来の子供達へ
現在は身近に食べ物が買える便利な時代です。
しかし、添加物を常に摂取し続けると体にあまり良くないことは事実と本田社長は話します。
そして、内臓が添加物を分解出来なくなると、疲労が蓄積し、怠く、やる気が出なくなり、結果として、やりたい事が出来なくなると体のメカニズムを説明します。そうなると「人生もったいない!」と本田社長は熱心に語ります。
続いて、商品の裏のラベルを見る癖を付けて、ラベルに記載してある材料はどんな添加物なのかを理解し、自分が口にする物を選べる人になって欲しいと話します。
なぜなら、食べた物で体が出来てしまうからと“お母さん目線”で仰ります。
最近はコロナの影響で実施が出来ていないそうですが、食の天草にじの職場体験で小学生の高学年に伝えた事があるそうです。
「商品の裏のラベルにカタカナが書いてあって、意味が良く分からない時は、家に帰ってお母さんに聞いてみて。」
ラベルに記載してある材料は腐らせない為の物なのかを理解して、食べ物の見方を養って欲しいと思いを述べます。
そして、食のメカニズムを親が子供へ伝えるべきであり、孫にも伝えられる人になって欲しいと話します。これらの思いを込めつつ、色々な商品を開発していると本田社長は語ります。
・ありあけマーケット
昔は近所にお店やJA(農業協同組合)がありましたが、それが一切無くなり、みんなで会って話す機会が減ったそうです。そして、以前の様にみんなで集まれる場所が欲しいと話がでました。
それが実現して、有明町にある食の天草にじ社の土地で出店者が集い「ありあけマーケット」を年に4回開催しているとの事です。
・天草の繋がり
果汁の冷凍には、以前のnoteでご紹介した「あまくさの魚の鮮度にこだわった社長に聞いてみた~天草のいま~」のアマレイ社の冷凍庫を借りているそうです。 天草では農家さんなど生産者同士の繋がりがあり、お互いに協力し合っているのだなと思います。
・目指せ80歳!
天草の道の駅には、上は80歳の方がお漬物やお弁当を作って販売されているそうです。 80歳でも頑張っている方を見た本田社長は「自分はまだまだぺーぺー」と思われました。そして、従業員に80歳まで頑張ろうと話し、自分の生きがいとして、「食の天草にじの味を残していきたい」と話します。
女性が働きやすい職場づくり
本田社長には4人のお子さんがいて、末っ子が小学生になってからこの事業を始めたそうです。家族の協力があってここまで来れていると話します。
そして、従業員には家庭が一番で家族の理解が大切と伝えているそうです。
従業員の子供や親の病気による急な休みでも対応できる様に、出勤人数に余裕を持たせているそうです。本田社長自身も急に親を病院へ連れて行く事があり、結局はみんな一緒と話します。
そして、一番気に掛けている事は「女性が働きやすい職場づくり」と力強く仰ります。
・お互い様の思いやり
本田社長は、何歳になってもお互い様の思いやりが大事と話します。
そして、食の天草にじの思いやりが商品の味に出ているのではと語ります。
現在はコロナの影響で観光客が減り、足踏み状態だそうです。
でも、いつか天草に行った時に寄ってみようと思われるお店にしていきたいと話して下さいました。
今回は、初めて本田社長にお会いしましたが、会った瞬間から笑顔でとても明るく対応下さり、楽しいインタビューでした!
そして、本田社長という天草の方の人柄を知る事が出来ました。
天草には思いやりを持った方がいる事を皆様に知って頂けたらと思います。
天草産の体に優しい物を食べて、農家さん、生産者さんを応援されてみては如何でしょうか。
<食の天草にじのホームページ>
<ふるさと住民について>